工務店とハウスメーカー、建築学科卒の私が工務店を選んだ理由

工務店とハウスメーカー、私は工務店を選びました。決め手は「現場のきれいさ」 家づくりの進め方

注文住宅を建てると決めたとき、最初に迷うのが「どこに頼むか」です。大手のハウスメーカーか、地元の工務店か。

私は地元の工務店で建てました。住んで6年半になります。

この記事では、国の調査と法律で分かる事実と、建築学科を出た施主として、何を見て決めたかを書きます。

結論:工務店にしました。決め手は「現場がきれいだったこと」

  • 最初から工務店で建てるつもりでしたが、住宅展示場でハウスメーカーとも比べました
  • 決め手はいくつもありますが、いちばん伝えたいのは「現場がいつもきれいだった」ことです
  • 住んで6年半、頼んでよかったと思っています。点検や不具合のときも、すぐ来てくれました
  • なお、柱や基礎などの欠陥への10年間の保証は、工務店でもハウスメーカーでも法律で同じです

みんなは、どうやって建てる会社を探しているか

国土交通省が毎年行っている「住宅市場動向調査」に、注文住宅を建てた人への質問があります(令和6年度の報告書。2023年4月〜2024年3月に住み替えた世帯が対象)。

探し方の1位は「住宅展示場」

施工する会社を探した方法(複数回答) 割合
住宅展示場 50.8%
インターネット 46.6%
知人等の紹介 25.1%
住宅情報誌 15.9%
不動産業者 10.0%
新聞等の折り込み広告 5.4%

注文住宅を建てた人の半分は、住宅展示場から探しています。

選んだ理由の1位は「信頼できる会社だったから」

同じ調査で、注文住宅を選んだ理由のいちばん多い答えは「信頼できる住宅メーカー/不動産業者だったから」(55.3%)でした。

建売住宅やマンションを買った人は「新築だから」、中古や賃貸の人は「価格が適切だったから」が1位です。注文住宅は、何より「頼む相手を信頼できるか」で選ばれていることが分かります。

10年の保証は、工務店でもハウスメーカーでも同じ

「大手のほうが、何かあったときに安心」と考える方は多いと思います。ただ、最低限の保証は、会社の大きさに関係なく法律で決まっています。

  • 新しく家を建てた会社は、柱や基礎など、家の骨組みにあたる部分の欠陥について、10年間責任を負うことが法律(住宅品質確保法)で決まっています
  • さらに2009年10月以降に引き渡す新築住宅は、会社が倒産しても直せるように、保険に入るか、保証のお金を国に預けることが義務になっています(住宅瑕疵担保履行法)

もちろん、それ以上の保証や点検の手厚さは、会社ごとに違います。契約前に、何年目に点検があるのか、何が保証の対象なのかを確かめてください。

【体験談】最初から工務店のつもりでした

ここからは、この記事を書いている私自身の話です。

——ハウスメーカーも検討しましたか?

最初から、以前から知っている工務店で建てるつもりでした。それでも休日に時間があったので、総合住宅展示場にも足を運びました。

大手ハウスメーカーのモデルハウスに入って、営業の方と話をしました。ですが、かなりしつこく営業されて、嫌になってしまいました。しかも坪単価は高く、それほど魅力的には感じませんでした。

——何社くらい比べましたか?

1〜2社です。本当はほかの展示場も回りたかったのですが、営業の話にうんざりして、途中でやめました。

家に帰ってからも、しばらくのあいだ郵便物が届いたり、電話がかかってきたりしました。

展示場では、実物の広さや設備を確かめられます。ただ、名前や連絡先を書くと、その後しばらく連絡が続くことがあるのは、知っておいてください。

工務店に決めた5つの理由

——工務店に決めた決め手は何でしたか?

ひとつではありません。5つあります。

  1. 間取りや仕様を自分の考えどおりにでき、建築の知識が生かせる
  2. 費用を抑えられた
  3. 人として信頼できる相手だった
  4. 大工さんの腕が確かで、現場がいつもきれいだった
  5. 近くにあって、何かあればすぐ来てくれる

なかでも4つ目は、これから家を建てる方に、いちばんお伝えしたいことです。

建築を学んだ目で見ると:「現場がきれいか」を見てください

私が頼んだ工務店の大工さんは、評判もよく、腕も確かな方でした。そして、現場はいつも掃除が行き届いていて、きれいでした。

私は、現場がきれいなことは、よい仕事ができる証拠だと思っています。

家は、建ってしまうと壁や床の中が見えなくなります。完成してからでは、仕事の丁寧さを確かめにくいのです。だからこそ、工事中の現場を見る意味があります。

  • 材料や道具が、決まった場所にまとめて置かれているか
  • ごみや木くずが、片付けられているか
  • 作業が終わった日に、掃除がされているか

こうしたことは、建築の知識がなくても、自分の目で確かめられます。候補の会社が、いま別の家を建てている現場があれば、見せてもらえないか聞いてみてください。

6年半住んでみて

——住んで6年半、その工務店に頼んでよかったですか?

よかったです。点検のときも、不具合があったときも、すぐに来てくれました。

——もう一度建てるとしても、同じ工務店に頼みますか?

同じ工務店にするか、ほかの地元の工務店を選びます。建て直すとしても、工務店で建てるという考えは変わりません。

工務店を選ぶときに気をつけたいこと

ここまで工務店のよかった点を書いてきましたが、どの工務店でも同じとは限りません。腕や対応は、会社ごと、職人さんごとに違います。

  • 工事中の現場を見せてもらえるか聞いてみる
  • 何年目に点検があるか、保証の対象は何かを、契約前に書面で確かめる
  • 家からの距離も見る。近いほど、困ったときにすぐ来てもらいやすい

もともと知っている工務店がない場合は、実際にその会社で建てた人の話を聞くのも一つの方法です。

まとめ

# 確かめること
1 注文住宅を建てた人の半分は住宅展示場から探している(国土交通省の調査)
2 選ばれる理由の1位は「信頼できる会社だったから」
3 10年間の保証は、法律で、工務店もハウスメーカーも同じ
4 展示場で連絡先を書くと、しばらく郵便物や電話が続くことがある
5 工務店を選ぶなら、工事中の現場がきれいかを自分の目で見る
6 点検の時期と保証の範囲は、契約前に書面で確かめる

私は工務店で建てて、6年半たった今も、頼んでよかったと思っています。大事なのは会社の大きさではなく、頼む相手の仕事ぶりを自分の目で確かめることでした。

出典・参考

※この記事の体験談は、私が実際に家を建て、住んできた記録です。私は建築士ではありません。家づくりの最終的な判断は、設計者や施工会社にご相談ください。

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